毎年8月23日には幣立神宮(へいたてじんぐう)の五色神祭で、2025年は5年に一度の大祭です。
仲間内で以前から話題の、この特別な節目に立ち会いたいなと思いました。
駐車場は有るのか、幣立神社とか幣立神宮とか呼び方も統一されてないし、もしかして神社と神宮が2つあるのか?五色神祭では何をするのか?何時から始まり、何時に終わるのか?
旅行準備の為にネットを探しても・・・何だかよく分かりませんでした。
実際に行ってみて、五色神祭に行く時に知っておくと便利な事や、祭の内容などを記しておきたいと思います。
そして、「選ばれた人しかたどり着けない」などとと言われる幣立神宮に余りにもすいすいと都合よくお参りできたのは、もしかしてこの行動のお陰かも?と思ったことも書いてみました。
最後まで読んで頂けると幣立神宮の五色神祭についての情報が分かります。
3か月前からの計画だったのに、出発前夜からの台風情報
2~3週間前から九州は線状降水帯に見舞われていました。幣立神宮の有る熊本県でも道路が通行止めになっている、との情報が有り、心配していました。
さらに出発前夜に台風が九州南部に接近中。このままだと幣立神宮は台風に直撃されてしまいそうです。宿泊予定の宿も山の中の古民家です。「果たして無事に参拝できるのか」「いやそれ以前にたどり着けるのか?」と、不安を抱えながら出発しました。
たまたまなのですが出発の22日は私が吉方取りが出来る日。主人との2人旅なので主人の方位も計算してみると、主人にも吉方となる神社が見つかり、出発前に夫婦で吉方の神社にお参りに行きました。
さらにその前に我が家の氏神様にも幣立神宮に行く予定だと言う事を申し上げ、お通しをお願いしていました。
なんとなくの行動でしたが、これが今回の旅行のキーポイントだったかもしれません。
「もしも道が通行止めだったり、そうじゃなくても雨や風が激しい様なら諦めようね」と言い合いながらの出発でした。
神社参拝に行くのか?探検に行くのか?そんな気持ちで現地に到着
現地に着いたのは22日の午前11時頃。
今にも降り出しそうな曇り空ではありましたが、台風はまっすぐ東に向かい、幣立神宮を直撃することなく最短距離で九州を横切り終えていました。
風雨を覚悟して、道中何かあったら大変!とカッパや長靴(おまけに非常用食料とコンロと水。どんだけ~~~!)まで持参していたので、ちょっと拍子抜け・・・いやいや、有難い!
探検隊のような気持ちでワサワサと幣立神宮に到着した私達に反して、境内は静かで穏やかな雰囲気に包まれていました。
幣立神宮にお参り・五色人面と東水神宮
大祭当日ではないので駐車場もスカスカ。駐車場からは一の鳥居は目の前で、階段150段を上り本殿に付きます。人も少ない中、ゆっくりと幣立神宮を参拝できました。
ちなみに鳥居には『幣立神宮』と書かれてあり、近くに別の幣立神社と言う呼称の神社も無く、幣立神社なのか幣立神宮なのか問題はここで解決。正式名称は幣立神宮でした。
周りに人が居らっしゃらないので、私が覚えている唯一の祝詞である『ひふみ祝詞』も小さな声で唱えさせていただきました。
幣立神宮は世界中の様々な肌の色を持つ人達の平和を祈る神社で、起原は15000年前とも言われていて、本殿には噂の五色人面の写真が掲げられています。
「もしかして、明日の大祭の折には、実物を拝めるのではないか?」「五色神祭とはどんなものなのか?」
と期待でいっぱいです。
さらには境内近くの東水神宮にも足を運べました。ここは竜神様を祀る神社で、綺麗なお水が竹筒から流れ出ています。私もひと口飲ませて貰い、ちょうど持っていた小さな水筒に水を汲ませていただきました。
ここは我が家からは丙の方で、今年1年間は普通命の人には凶方位になってしまいますが、対冲持ちという(悲しい)特殊命である私には、この8月節は吉方位にあたります。申子辰の水局三合、辰酉の支合が取れるのです。
自分の吉方で、有難く湧き水を汲ませて頂きました。
宿に入るやいなや土砂降りとは・・
山の中過ぎて、場所が分かりにくいお宿ですが、順調に到着しました。幣立神宮近くの古民家をリノベーションした一棟貸しのお宿です。
オーナーさんのご厚意で、グレードアップをしていただき、老夫婦2人にはお洒落過ぎ、また広すぎる古民家一棟を自分の家の様に使わせていただきました。
駐車場に付いた頃、ポツポツと小さな雨粒の雨が降り始めて、「神宮のお参り中に降らなくて良かったね」と話しながら古民家の玄関に入ったと同時に雨はザアザアと音を立てて土砂降りになり、思わず夫と顔を見合わせました。
なんか・・・何と言えばいいのか・・・なんだか分からないけど、ありがとうございますっ!!という気持ちになりました。
大祭当日の快晴
翌朝は雨は上がって、涼しく白い霧が立っていました。
私達は8時10分に幣立神宮駐車場に到着しましたが、警備員さんが数名いらして、前日にスカスカだった駐車場は既に満車。鳥居の傍の駐車場に停めるには、8時前に到着した方が良さそうです。
2か所ある臨時駐車場の近い方(遠い方はかなり歩くのに時間がかかりますが、シャトルバスが出ています。近い方の臨時駐車場からもシャトルバスに乗れますが、駐車位置によっては歩いた方が速いです。近い方は入口が分かりにくいので要注意!)に車を停める事が出来、むしろこちらの駐車場の方が階段を登らずに済みました。普段は学校の敷地のようでした。
祭当日は、前日とは打って変わって大勢の参拝客でにぎわっていて、報道などでよくお見掛けする元総理大臣の奥様や、元皇族の男性もお見えになっていました。
改めて、五色神大祭は知る人ぞ知る特別なものだと感じました。
参拝した人達は境内にとどまり、五色神祭の始まりを待ちます。
五色神大祭
大祭の始まりの時刻は11時。8時頃から続々と参拝の人達が階段を登り、参拝を済ませた順に本殿に近い所に立って待っていました。
昨日の雨が嘘のような気持の良い青空が見えました。
動画の撮影はもちろん禁止でしたので、どこまで記事として書いてよいのかわかりませんが、五色神祭自体は1時間位で終わり、その後に宮司さんや本殿内に入られた方々のご追挨拶などが30分位ありました。
私達参加者は人垣の中から本殿での式次第にあわせて柏手をうったり、本殿から幣でお祓いをして頂いたり、和楽器の演奏に合わせた舞などを見る事が出来ました。
印象的だったのは、大祭が始まる前の神職の人の合図の声です。もしも参加されることが有れば、本当に独特ですから注意して聞いてみて欲しいです。
さらに奏上される祝詞中に「五色神」という言葉が出てきたり、「世界に諍い無きよう」という世界の平和を祈る文言があったりして、幣立神宮はこういう事を直接お祈りする神社なんだ・・と思いました。
続く奉納舞は3種類だったと思います。
特に「君が代の舞」が心に響きました。
白い衣装をまとった可愛い巫女姿の少女たちが舞い、本殿の中から男性の声で「君が代」を歌っているのが聞こえます。
最初は静かに聞いていた数百名の参拝者たちが、自然にその歌に合わせて合唱を始め、声は次第に大きく、力強くなっていきました。
私も声を出して歌ううちに、自分がとても幸せである事、ここに集った皆様もとても幸せである事、できればこの幸せな一体感がもっともっと広がっていけば良いな・・というような感覚、そんな胸が少し熱くなるような思いに浸ることが出来ました。
最後は和合拝(わごうはい、と聞こえました。たぶんこの字を書くのだと思います)で本殿の中の方々、本殿前に集った私達、全員で柏手を打ち、お辞儀をし、そしてまた神職の人の合図の声で大祭は終わりました。
「大祭の時だけ五色神の面が見られる」という噂を聞いていましたので、それは間違いでした。
お面がおかれている本殿奥の扉がこの日に開くだけで、本殿の外からはお面を拝む事はできません。
ちらっとだけでも見てみたいと思いました。
行かなきゃ分からなかった情報
行って初めて分かった五色神大祭のポイントと幣立神宮まわりの事
- 祭り当日は8時前に到着しないと鳥居前の駐車場には入れない
- 臨時駐車場からはシャトルバスが出る
- 祭自体は11時から12時まで。その後はお客様のご挨拶30分。
- 五色人面は直接は見られない。
- 本殿の前で参加しようと思うなら、少なくとも12時までは立ちっぱなし。携帯用の椅子はほんとに助かる。
- 人々の熱気で熱中症の人も出がち。救護テントが隅っこに有る。
- 毎年8月23日だから暑い。水分補給の用意は必須。扇子やファンが有ると良い。
- 大祭は5年に1度だが、毎年五色神祭りは有り、その時も大祭と同じ位の人出らしい。
- ゆっくりと神社内を散策したいなら、祭とは別日が良い
- 祭といっても屋台は出ない(←書くのも恥ずかしいけど念のため)
- 境内内にトイレは有るけど1つだけ
- 東水神宮までの道はちょっと滑る山道なのでスニーカーが良い。水筒を持っていればお水が汲める。
- すごーく可愛いらしい小さな大黒様の石像が有る。(見つけてね!)
- 本殿に続く道が石段の横に有り、普通の日なら車椅子でもお参りできる。
- 幣立神宮の近所にコンビニは無い。
旅行前の氏神様へのお参り
旅行で有名な神社に行く前には氏神様に「〇〇の神社にお参りさせて頂きます」と報告します。これを「お通しをかける」という言い方をします。
これをすると参拝自体がスムーズに出来たり、楽しい旅行になったりするな、という実感が有ります。
今回の旅も感謝の気持ちが自然に湧いて来る、素敵な経験をさせていただきました。
そして私は帰って来たら家の神棚に「ただいま戻りました。お参りしてきました。ありがとうございました。」とご報告しています。本当は氏神様まで参拝した方が良いのかも知れないのですが、ご容赦して貰っています。
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