お亡くなりになった大学教授の魅力
夫の大学時代にお世話になったM教授が お亡くなりになり、
先日ご自宅にお悔やみに行ってまいりました。
夫と私は同じ大学でしたが、私は学部がまるで違っていたため、
大学時代にもM教授の事は存じ上げませんでした。
初めてお会いした奥様は とてもお美しく、夫が言うには「自分が学生時代にも 先生の奥さんが女優さんのようだと話題に上っていた」そうです。
奥様は気さくなお人柄で 教授が亡くなってから まだ2か月でお辛いはずなのに 教授の思い出話や最期の過ごし方などを 時には笑いや冗談も交えて軽やかに教えて下さいました。
教授を慕う学生達は たくさん居て・・
先生が学部長になった！学長になった！退官した！社長になった！勲二等の勲章を授与された！
・・とイベント毎に学年を超えて何人もが集まって 先生を囲んで旧交を温めていたのは私も知っていました。
本来なら知り合うはずもない、15歳以上年の違う元学生達が Ｍ教授を通して知り合い、今も交流を持っているのは素晴らしい事。
間違いなくM教授の魅力で繋がっているのだ、と思いました。
しまった、口が滑った！
教授が自宅の離れに住んでいる両親の為に 庭に息子さんと露天風呂を掘ったというお話。
ご自宅でバーベキューをして、学生達に振る舞い、ついでに露天風呂を掘るのも手伝わせたという笑い話。
同じ学者同士でドイツに住むアメリカ人の親友が同じ日に亡くなったという不思議なご縁のお話。
ステッキが好きで 通販でドイツのステッキを買い、奥様がお洒落なシールを貼ってあげたら喜ばれた というほのぼのしたお話。
そして教授が亡くなった直後、3つ有るケータイが3つとも会話不能になり、誰にもどこにも連絡が取れなかったという不思議な話。
受勲の園遊会で奥様が作戦を立て、天皇様からお言葉を頂けるようにした珍しく面白い話。
まだ助教授だったころ受付の女学生が先生をからかって顔を真っ赤にしておられた、という茶目っ気ある話。
生前のＭ教授を知らない私は笑ったり驚いたりしんみりしたりして いろんなエピソードを聞いた後 思わず「可愛い・・」と呟いてしまいました。
お悔やみの席で、大事なご主人を最期まで家で看取り 未だ心の癒えない奥様の前で、口が滑った・・と我ながら思いました。
けれど、
間髪入れず、奥様も含めてそこに居る私以外の全員が
「そう！」と口に出し、大きく頷きました。
すごく努力をして、どんどん出世し功績も残して 社長業もこなし、空手7段の文武両道・・・
その教授が「可愛い人だった！」と そこにいる全員が言うのです。
運を強める秘訣がある
大学の学長になるには実力だけでなく運も必要だと聞きます。
私の夫などはＭ教授に「悪運が強いですねぇ」などとズケズケした物言いをしていたらしいです。
教授は怒ることなく「ホントにそうなんだよ～」と答えておられたとの事。
ご自宅に飾られていたＭ教授の遺影は人懐こい感じの笑顔でした。
それを見て「この笑顔、ほんと、このまんまだった！」
と同行した人が嬉しそうな声で呟きました。
夫も「うんうん！」と笑っていました。
研究室で長い時間接してきたのだから、怒った顔も悔しがる顔も見ていたはずですが 1番思い出すのは教授の笑顔。
それがトレードマークだったのかも知れません。
学校を卒業して、30年以上経ても慕う先生が居るというのは学生にとって幸せな事です。
また、この人を！と学長に押したり 受勲に尽力してくれた人脈を持つ教授も人との関わりの濃い人生を送られたのだと思います。
旧知の社長から頼み込まれて会社の再生にも尽力されました。
ご苦労も人並みではなかったはずですが 学生達の記憶に笑顔をたくさん遺して 天国に行かれました。
干支九星で命式を見てみると・・
これほど仕事にも人間関係にも恵まれ、濃い人生を過ごされた教授です。
家に帰ってからザックリ性格を見させて頂きました。
大学の学長にもなり 勲二等の勲章を貰われ、天皇陛下からお声かけもされた いわゆる「出世」した教授ですからよっぽどの強運の命式では？と思っていたのです。
壬午四緑 癸卯七赤 丁亥三碧
壬午は種馬、働き馬。結果を出せる人。
癸卯は玉兎。兎の中では1番良い。頭が良い。
丁亥は遊び猪 楽しい事が仕事に結びつくタイプ
出世しやすい四緑、三合崩れの特殊命
後でまた流年法、有卦無卦なども出してみたいと思いますが、サッと見た所 良い命式ではありますが、ものすごく強い特別な命式ではありませんでした。
運を強めた２つのもの
笑顔と可愛さ。
この２つはＭ教授の持っておられた宝だったのかも・・と僭越ですけど考えました。
偉くなっても年をとっても 威張らないで 素直で 嬉しさを隠さないで、時には子供のようで 笑顔で。
頼み込まれ社長を引き受けてV字回復させた会社の事を 病に倒れてからも心配されていたそうです。
この人なら任せられると思われるためには 実力は当然の事ですけど心根に惚れられる事が必要なのだろうと 今回のお悔やみの旅で再認識しました。
目下の者であっても「可愛い」と感じる素直さや正直さ、そして笑顔は 教授のもともとの運命を力強く後押ししてくれたに違いないと思います。
開運の極意
清々しい気を持つ神社。
美しいパワーストーン。
引き寄せの法則。
吉方でのお土取り お水取り。
いろんな開運法はありますが、当然の事過ぎてあまり意識しない事の中に一番大切な開運法がある様に思います。
毎日を素直な気持ちで喜んだり悲しんだりしながら それでも笑顔をちょっとでも多めにして 暮らしていけたらいいな、と思いました。
思い出話をありがとうございました。
お邪魔するのは30分位、という予定が 気付くと2時間以上経っていました。
明るい奥様が帰り際に
「今も主人はドイツに出張に行ってるような気がするの。」
「だから遺影の写真はあんまりしっかり見たくないのよ。」
「あなたたち、忘れないでね。親よりも長く一緒に人生を歩むのが
結婚相手よ。」
そう仰いました。
仲の良いご夫婦だったことは お話の合間に滲んで、良く伝わってきました。
亡くなった教授の思い出話を私達にお話しされたせいで、私達が帰った後にお寂しい気持ちが募りませんように！
願っても、無理な事だとは思いますけど。
長い時間お邪魔させて頂き、また私のような初対面の者にも親しくお話しくださりありがとうございました。
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